商標法違反の罰則

商標法違反では、商標権侵害品の譲渡の他、商標権侵害品の譲渡目的所持の罪で起訴されることが多いです。また、関税法違反については禁制品の輸入の罪です。商標法違反や関税法違反が刑事罰の対象となっていることについて、関連する条文を以下に明示しておきます。

図5

 

以下は、実際の商標法違反の話となります。

商標法違反の実際

まず法律的な話をさせていただくと、個人であれば、法律上、最大で懲役10年、罰金1000万の刑事罰を科すことができ、罪が複数(たとえば商標法違反の譲渡目的所持罪と譲渡罪、商標法違反の譲渡罪と関税法違反)の場合には、下記に示すとおり併合罪となり、さらに懲役の上限が1.5倍(最大15年)に延びることもあります。また、懲役と罰金は併科することができ、懲役刑でかつ罰金という判決も普通にあります。

勿論、これはあくまで法律上の上限であり、実際に被告人に対して課せられる刑罰とは異なります。商標法違反・関税法違反の場合のおよその目安というものもありますが(当事務所への相談が多いため、担当弁護士として量刑相場はある程度把握しています。)、実際には事案に応じてそれぞれ異なります。刑罰を決定する際には、犯行動機、犯行態様、被害状況、被害感情、社会に与えた影響、前科、余罪など諸般の考慮要素があります。罪を否認している場合で有罪となった場合には、少なくとも認めている事案よりも重い刑となります。商標法違反の否認事件では当然に弁護士は無罪を目指しますし、商標法違反や関税法違反の罪自体を認めているような場合には、弁護士が公判において減刑されるよう弁護活動を展開していきます。

罰金刑についてもこれまで被告人が得ていた利益等も考慮されて決定されます。個人であっても何百万という罰金になるケースもありますし、何十万でとどまるケースもあります。これらもケースバイケースです。

 

 

参考:併合罪

二つ以上の罪の場合には、刑法45条(確定裁判を経ていない二個以上の罪を併合罪とする。)が適用され、刑法47条において、「併合罪のうちの二個以上の罪について有期の懲役又は禁錮に処するときは、その最も重い罪について定めた刑の長期にその二分の一を加えたものを長期とする。」との規定が適用され、刑の長期(商標法違反であれば10年)にその二分の一である5年がさらに加算することができる。

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